車いす利用者の目線を学ぶ重要性
鹿児島県奄美市名瀬で開催された「おもてなし基礎研修会」は、非常に意義深い取り組みでした。
障がいがある方や高齢者が安心して奄美群島を旅行できるようにするため、接遇を学ぶこの研修会には、地元の宿泊・飲食事業者らが参加しました。
彼らが車いす利用者の目線を学ぶことで、より多くの人々がこの美しい島を訪れる支援をすることができます。
このような取り組みがあると、思わず心が温まり、奄美の魅力がもっと多くの人に伝わるのではないかと感じました。
実践的な学びの場
この研修会では、鹿児島市から招かれた紙屋久美子代表が講師を務め、肢体不自由な方々に対するコミュニケーションの取り方や接遇のポイントをしっかりと解説しました。
積極的に声を掛け、目線を合わせること、そして相手の必要な支援を尋ねることの大切さを学ぶ中で、参加者たちの表情はどんどん明るくなっていきました。
また、「声を掛けるのも勇気がいる」という言葉には、多くの人の共感を呼び、断られることを恐れずにアプローチする姿勢の大切さが伝わってきました。
バリアフリーの真髄を考える
会場では、バリアフリーの施設整備だけが重要ではないという指摘もありました。
具体的には、筆談ボードの準備や、和室でのいすの貸し出し、近隣のバリアフリートイレの情報提供など、創意工夫でできることがたくさんあるとのこと。
また、特別なことをしなければならないと身構えず、普通にできることから始めていこうというメッセージが印象的でした。
これを実践すれば、より多くの人が快適に旅行できる環境が整備されるのではないかと思います。
実践の場としてのトークセッション
研修会では、有償ボランティアナースの会「キャンナス奄美」の野崎美香代表とのトークセッションも行われました。
訪問サービスを通じて介護が必要な方々に寄り添う取り組みをしている彼女の話は、非常に参考になり、多くの参加者が感銘を受けた様子でした。
リアルな経験談や成功事例を共有することで、より具体的に行動に移すのが楽しみになるような雰囲気がありました。
新たな視点での集客を目指して
実際に受講した宿泊事業者の江崎さんは、「特別な施設改造が必要だと思っていたが、すぐにでもできそうな取り組みを学んだ」と語ります。
このような学びの場が、健常者の目線だけでなく、新たな視点での集客を考えるきっかけになったようです。
奄美大島の素晴らしさを引き出す「おもてなし」の心が、これからも広がっていくことを楽しみにしたいと思います。