清少納言も食べた！？古代のかき氷の魅力
かき氷の歴史とその誘惑
日本の古代文学『枕草子』に登場する、何と清少納言が愛したかき氷。
時代を超えて現代に甦ったこのスイーツは、ただの氷ではなかったのです。
削った氷の上に、古代の甘味料である甘葛煎（あまづらせん）がかけられたその手法は、まさにあてなるもの、つまり上品で高貴なご馳走として描かれています。
想像するだけで、優雅な平安時代の瞬間に身を置いているような、夢のような気持ちになりますね。
甘葛煎、幻の甘味料
この甘葛煎は、天皇や貴族が用いた貴重な炭水化物源で、古代のスイーツには欠かせない存在でした。
今では製造方法も失われ、幻と言われるこの甘味料を再現しようと、長年の研究と苦労を重ねた科学者たちの努力に感謝です。
現在にも見られる甘味料とはまったく異なる、独特の爽やかな甘さが味わえる甘葛シロップ。
これを使ったかき氷は、きっと一度食べてみたくなるような新しい体験が待っています。
古代と現代を繋ぐ、かき氷づくり
2011年に奈良女子大学で始まった甘葛煎再現プロジェクトは、まさに歴史を掘り起こすチャレンジ。
毎年厳寒の季節に行われる樹液の採取作業を通じて、一気に100ミリリットルという小さな量の甘葛煎が出来上がる。
その手間ひまを考えると、味わう時にその背景を感じていただけると嬉しいですね。
自然の力と人の知恵が、この魅力的な甘味を生み出しているのです。
美しい器に盛られた、美味しさの想像
想像してみてください。
氷を刀で削り、甘葛煎をたっぷりとまわしかけたかき氷が、金色の美しい器に収められている姿を。
清少納言も間違いなく、その光景に魅了されたことでしょう。
その半透明な氷と甘いシロップのコントラストは、それこそ見た目にも美味しい、まさに「あてなるもの」と言えるのです。
私たちも、古人も共通して求める「美味しさ」は、時間や文化を超えて通じるものなのかもしれません。
奈良の名物としての未来
最後に、この古代のかき氷が奈良の名物になることを願っています。
食べることで歴史を感じ、味わうことで文明の移り変わりに触れることができる特別な体験。
この甘葛煎シロップを使ったかき氷は、ただ古代の再現に留まらず、現代人にも喜ばれる新たなスイーツとして育っていくことでしょう。
あなたもぜひ、古代の味にチャレンジしてみませんか？清少納言も心躍る、魅惑のかき氷が待っています！
